2015.10.22

こんなに違う居住地環境-サザエさんとちびまる子ちゃんの居住環境-


サザエさん家は東京都世田谷区桜新町、ちびまる子ちゃん家族が住むのは静岡県静岡市清水区です。どちらも日曜の夕方のテレビアニメでおなじみのファミリーですが住んできる場所を比較するとこんなに違います。

サザエさんは資産家家族

サザエさんは資産家家族

サザエさんの舞台は架空の町ですが、モデルは渋谷から電車で約10分の桜新町駅周辺の閑静な住宅街です。桜新町駅にはサザエさん通り、商店街を抜けると長谷川町子美術館があります。サザエさんの原作者、長谷川町子さんが戦後すぐに福岡から上京してこの地に住居をかまえたところでです。居住者クラスターGeodemo1の「都市部富裕層」地区に分類されています。

現在、このあたりでサザエさん一家のような平屋建ての三世帯同居する家族を探すことは困難です。 ほとんどの人が都心に通勤し、上場企業の社宅や低層マンションが多いのも特徴。車庫には高級外車が目立ちます。全国平均に比べて子育てファミリーの比率は低く、小学校のお受験が盛んです。

庶民的なちびまる子ちゃん

庶民的なちびまる子ちゃん

ちびまる子ちゃんの舞台は原作者さくらももこさんが小学校時代をすごした静岡市清水区のイメージが色濃く投影されています。サザエさんの家の周辺とはだいぶ居住者タイプが異なります。

ちびまる子ちゃんちのご近所は居住者クラスターGeodemo5「ミドルクラスファミリー」、Group7「郊外外縁部子育てファミリー」、Geodemo9「地方子育てファミリー」。地元のサービス業、製造業や運輸業などに従事する子育てファミリーの多い地区です。各グループの消費行動の詳細はこちらを参照してください。

サザエさんではマスオさんや波平さんがバスで商社に通勤するシーンがありますが、まる子ちゃんのおとおさんが通勤するシーンはありません。下のグラフは居住者タイプの違いを10グループで比較したものです。

世田谷区と清水区のGeodemo

居住環境とメディア接触率の差

居住環境の違いはマーケティングにかかせない情報を提供してくれます。サザエさんの住むGroup1「都市部富裕層」地区のは公共交通機関が発達しており交通広告に接する機会が多いのが特徴。一方電車通勤する人たちですからスマホに接触している時間が長いのも特徴です。このクラスターは特に東京都に多く、様々なブランドと製品情報に接触しており情報武装した消費者です。

一方ちびまる子ちゃんちのご近所は自家用車による通勤者が圧倒的に多くなります。媒体としてはラジオが重要な情報源ですし、また、三世代同居の家庭も多く、おじいちゃんおばあちゃん世代が新聞購読していますので新聞折込チラシの効果も健在です。さらにテレビの影響力も大きいのが特徴の地域です。週末の買い物は郊外の大型ショッピングセンター。「イオニスト」と形容される人たちもこの居住地域に多く住んでいます。

ところで、サザエさん一家の敷地面積には諸説ありますが、仮に90坪とすると現在の土地の価格1平米約63万円、約1億8900万円ほどになり波平さんはかなりの資産家となります。

この記事の執筆者
酒井 嘉昭

酒井 嘉昭

代表取締役

技術士(環境部門)測量士 日本大学文理学部地理学科卒業 都市計画、防災・環境計画の土木計測のエンジニアとしてキャリアをスタート。 英国のデータ分析会社GMAPの上級アナリストから日本ジーマップ代表取締役に。分社化に伴い現職。居住者クラスター分類ジオデモの開発者。主要な著作