2015.12.15

居住者クラスター74分類でみる所得の違い


選択行動を制約する環境は内と外に分けるとわかりやすいといわれています。「内なるもの」として私たちの意思や意識、価値観があり、「外なるもの」としては生活している地域、属している社会階層、職業などがあげられます。
「需要」(消費者行動の違い)を理解するときに、教科書的には以下のような分類が用いられています。

  • 性別,年齢,所得,学歴,職業,宗教など(人口統計学的基準)
  • 社会階層,ライフスタイル,性格,人生観など(心理学的基準)
  • 購買状況,使用頻度,ロイヤリティーなど(行動基準)
  • 経済性,品質,サービスなど(ベネフィット基準)
  • 都市,農村などの人口密度,都道府県,市町村など(地理的基準)

もっともポピュラーな方法は性別と年齢で別の言い方をすると「人口統計的な基準(デモグラフィックス)」となります。「心理学的基準」や「行動基準」「ベネフィット基準」も人気がありますが、しかし、ほとんど考慮されていないのが「どこに住んでいるのか」といった「地理的基準(ジオグラフィー)」です。ネットの発達した環境では空間的な制約を受けずに買い物やサービスを享受することができますが、「なになにを買おう」という意思決定に外的環境、つまり「居住環境」が影響していることはだれもが認めることでしょう。

「地理的基準(ジオグラフィー)」と「人口統計的な基準(デモグラフィー)」合成したものが「ジオデモグラフィックス」です。住んでいる場所の違いで「客筋の違い」を表現することができ、マーケティングに厚みを持たせることができる分類です

すぐれた経営者は需要を発見するための「人間観察力」もさることながら、「土地柄」や場所に対する「臭覚」も優れている

マクドナルドの創業者のレイ・クロックは自家用ヘリコプターで出店候補地をを探した話は有名です。50代まで業務用のマルチミキ サーのセールスで米国中を旅した経験から街の風景から「需要」を発見する能力を身につけていたそんなエピソードです。(レイ・クロック・ロバート・アンダーソン 『成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝 世界一、億万長者を生んだ男―マクドナルド創業者』 野地秩嘉(監修・構成)、野崎稚恵(訳)プレジデント社2007年)

土地勘を養うためには数多くの土地を訪れてみる経験がどうしても必要になります。そのフィールドの経験を体系的に整理し、いろんな人と共有するには、共通の指標で作成したデータマップ(ジオデモマップ)が有効です。

Geodemoマップの「都道府県版」と「市区町村版」がリリースされました。21万ある大字町丁を10グループ74セグメントで分類し、景観と生活のようすがイメージできるよなネーミングとなっています。詳細は以下のレファレンスシートを参照してみてください。所得の違いを知るための指標が提供されています。

GeoDemo74セグメントレファレンスシート

この記事の執筆者
酒井 嘉昭

酒井 嘉昭

代表取締役

技術士(環境部門)測量士 日本大学文理学部地理学科卒業 都市計画、防災・環境計画の土木計測のエンジニアとしてキャリアをスタート。 英国のデータ分析会社GMAPの上級アナリストから日本ジーマップ代表取締役に。分社化に伴い現職。居住者クラスター分類ジオデモの開発者。主要な著作