2016.03.14

鹿児島市の商業施設 中心市街地、郊外含め競合強まる(繊研新聞3月9日)


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九州新幹線開業から5年。「鹿児島中央駅直結のアミュプラザ鹿児島と郊外のイオンモール鹿児島が増床、繁華街の天文館地区とともに競争が強まっています(繊研新聞3月9日)」。

九州地方第2位の年間小売販売額の鹿児島県

鹿児島県の年間小売販売額は3兆4290億円と福島県(3兆5297億)についで国内22位、次に続くのは石川県(3兆3488億円)です(2007年商業統計)。九州全体で比較すると福岡県(17兆6417億円)についで第2位の規模です。3位は熊本県で3兆2222億円。大型商業施設の分布を見ると下の図のような分布となります。大型商業施設は圧倒的に福岡県に集中している様子がわかります。

九州地方の大型商業施設の分布

九州地方の大型商業施設の分布

鹿児島市の年間小売販売額は2兆1453億円。鹿児島県の実に63%の商品が鹿児島市に集中しています。

新幹線開通による旧市街地繁華街(天文館)から鹿児島中央駅への中心地の移動?

「アミュプラザ鹿児島の15年4月から16年1月の累計売上高222億円、今期の売上高は6期連続の売上高更新となる260億円を見込む(同紙)」。新幹線の開通した地方都市で共通に見られる駅直結型の大型商業施設と旧市街地繁華街(天文館)の競合現象が観察されます。アミュプラザ鹿児島をSCクラスター3000でみてみましょう。

アミュプラザ鹿児島(SCクラスター3000より)

アミュプラザ鹿児島(SCクラスター3000より)

鹿児島中央駅半径1km圏の小売販売額は880億円(商業統計2007年)です。アミュプラザ鹿児島(2004年開業,売場面積38,000平米)、えきマチ一丁目鹿児島(2010年開業, 7,300平米)などが駅周辺に集積しています。

旧市街地繁華街に立地するマルヤガーデンズ(SCクラスター3000より)

旧市街地繁華街に立地するマルヤガーデンズ(SCクラスター3000より)

いっぽう、鹿児島中央駅から約1.5kmは離れた繁華街天文館に立地するマルヤガーデンズ(売場面積13800平米)周辺1km圏の小売販売額は1600億円です。

「天文館の地区のマルヤガーデンズは4月に開業6周年を迎える今春、2年連続で大規模改装を実施。16年1月期売上高は前期比1%増で、入館客数は前年並み(同紙)」と勢いは感じられません。

老舗百貨店山形屋をアンカーとした天文館地区のアーケード街の魅力をどう維持するかは他の地方都市の旧市街地同様チャレンジです。

ファッション感度の高い足元商圏の居住者タイプ

天文館周辺5km圏の居住者タイプは地方都市の中心街に多いGeodemo3「シングル・カップル」60,578世帯40%、Geodemo4「ホワイトカラーファミリー」37,376世帯25%とファッション感度の高い人たちが居住しています。その外側になるとGeodemo9「地方子育てファミリー」33,818世帯23%で自動車でアクセスのよいイオンなどのヘビーユーザとなります。

ちなみにマルヤガーデンズがある天文館と似た立地環境の商業集積地をSCクラスター3000から検索してみたところ、愛媛県松山市の松山銀天街GETという結果でした。

愛媛県松山市 銀天街GET

愛媛県松山市 銀天街GET

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この記事の執筆者
酒井 嘉昭

酒井 嘉昭

代表取締役

技術士(環境部門)測量士 日本大学文理学部地理学科卒業 都市計画、防災・環境計画の土木計測のエンジニアとしてキャリアをスタート。 英国のデータ分析会社GMAPの上級アナリストから日本ジーマップ代表取締役に。分社化に伴い現職。居住者クラスター分類ジオデモの開発者。主要な著作