2016.01.04

33%の商品販売が集中する東京都


東京の一極集中を考える際に、小売販売額の集積度に注目してみるとどうでしょう。以前もご紹介した総務省統計局が公表している市区町村統計から作成した「商業年間商品販売額」のトップ10です。

市区町村のすがた2015(総務省統計局)

市区町村のすがた2015(総務省統計局)

1位東京都、2位大阪府、3位愛知県、4位福岡県、5位神奈川県でトップ10に関東勢が4都県ランクインしています。シェアの項目は日本全体の商品販売額450兆円に対するシェアをあらわしています。

東京都は日本全体の商品販売額の実に32.9%(148兆円)を占めており、東京はダントツでモノのあふれた場所だということにあらためて驚かされます。2位の大阪11.2%(50兆円)の3倍近く、また3位の愛知の4倍近い販売額です。

外資系ブランドマーケッターがよく陥る感覚

海外から進出するブランドマネジャーは京都を過大評価する傾向があります。まず東京に数店舗出店したあと、大阪、名古屋、福岡と攻めてゆくと次に京都への出店を検討するパターンをよく見かけます。

ところが京都ってぜんぜん売れないじゃないの!?!と出してみて気づきます。先ほどの表でも京都はベスト10に入っていません。京都は13位、年間販売額は1.3兆円で東京の10分の1以下です。

観光地で印象的な京都は小売もそれなりの規模があるだろうとなんとなく感じてしまいますが東京都比べるとこじんまりとした市場です。

上位10都道府県にみる繁華街の賑やかさ

市区町村のすがた2015を編集

市区町村のすがた2015を編集

商業集積地の賑やかさを考える上で集積度はひとつの指標になります。上の表は各県の商品販売額を県内でもっとも大きな都市の商品販売額と比較したものです。

東京都は日本全体の34%のシェアでしたが、その96%は23特別区で占められています。大阪府と大阪市、愛知県と名古屋市、福岡県と福岡市、広島県と広島市の集積度は比較的近い数値です。

いっぽう埼玉県とさいたま市、千葉県と千葉市、兵庫県と神戸市は低い集積度です。東京都依存関係の高いさいたま市、千葉市。大阪府と関係の強い神戸市と直近の大都市の影響を受けている様子が見られます。

この記事の執筆者
酒井 嘉昭

酒井 嘉昭

代表取締役

技術士(環境部門)測量士 日本大学文理学部地理学科卒業 都市計画、防災・環境計画の土木計測のエンジニアとしてキャリアをスタート。 英国のデータ分析会社GMAPの上級アナリストから日本ジーマップ代表取締役に。分社化に伴い現職。居住者クラスター分類ジオデモの開発者。主要な著作